食いしん坊日記
2026/02/25 12:59
寒さがゆるんできた頃に沼田へ入った。東京の最高気温は15度、沼田でも10度を少し越えた。
1月の身を縮こませるような寒さではないことがありがたい。
近くて遠いところに雪を被った谷川連峰と武尊山が聳える。
かみさんと車で沼田市重要文化財の旧鈴木家、曲がり家へ。
らぼからはなだらかで長い丘をゆったりと上ったり下ったりうねったりしながら25分ほどで到着。
敷地向かいの源泉掛け流しのしゃくなげ温泉に浸かって食事をしてから、
復旧された250年前の名主の家、旧鈴木家を訪ねた。
曲がり家というのは盛岡あたりに多く見られる母屋と馬屋が一体化したL字型の建築様式らしい。


入館料110円。
ひな祭りが近いので管理人さんがひな人形の展示をしているところだった。
一体ずつ丁寧に慈しむように並べられていく何種類ものひな人形の中には
江戸時代享保年間からのものも含まれている。
江戸以降も地元の名士であった鈴木家には
縁あるところからさまざまなものが寄進されてきたと管理人さんが丁寧に説明してくれた。
昭和天皇のお妃、良子様直筆のひな祭りをテーマにした絵まで展示されていたのには驚いた。
菊の御紋が眩しい。


一方でここは定期的に郷土料理作りの体験などが企画されるイベントスペースでもある。
この日はお焼き作りの体験が行われていた。
屋敷の中を見て回っているうちに
管理人さんに今も残る敷地内の味噌蔵で漬けたたくあんとお茶をご馳走になった。
ぼくとかみさんのためにわざわざ卓袱台まで持ってきてくれたのだ。
ちゃっこ飲んでけ、だ。これ、なんかすごくいい!嬉しい!
このたくあんがみずみずしくて薄味で実に美味しい。
屋敷の中は暖かい外に比べ、結構寒かったのでからだが冷えてきたなと感じていたら、
「これ、余ったものだけど」とまた管理人さん。
なんとお焼き作り体験で残った高菜お焼きまでくださった。
熱々で半分に割っても湯気がいっぱい出てきて、からだを中から温めてくれる。
がっしりした素朴な食感がいい。
管理人さんたちのさりげない優しさが気持ちをほっこりさせてくれる。
ここはそんな空間でもあるのだ。
