食いしん坊日記

2025/12/01 01:03



今シーズンはほぼ6〜7年ぶりくらいにいかが豊漁だという。
近所のスーパーで一杯246円で買ってきたするめいかを狭い庭の隅で炭火を起こして焼いた。
実に久しぶりの「旬」のいか。洗って、皮も剥かずに粗塩を振って網に載せただけ。さほど時間もかからずに香ばしく焼き上がったするめいかは柔らかくて、強い塩味が利いてなかなかに良い。
気候が壊れ、各地のさまざまな特産物がダメージを受けたり、様子が変わってしまったり。今年はさんまも豊漁だったが、鮭はもちろん鯵や鯖、鰯までもが漁獲量が少ないらしい。メディアで「旬の○○○」と言うのを聞くのにつけ、もはや「旬」はないのではないかと思ってしまう。鯖カレーを開発してオリジナル商品として販売しようとしていた知人が鯖の水揚げが少ないという情報をいち早くキャッチして、鯖ではなく鰯のカレーに急遽変更。無事店頭には並んだけれど、こんな想定外な話もあちらこちらで聞く。情報は錯綜している。ある筋で大漁、豊漁が報じられていても、別の筋では全く逆の認識があったり。季節のある国に生まれ、季節の食べ物をずっと食べ続けてきた身にとって、「旬」は美味選びの大切な目安。そう簡単には答えの見つからないテーマだけれど、ここからしばらく「旬」について継続的に考えていこうと思う。